PMOに必要なツールの要件

新しい業務でPMOを支援することになった。

取り急ぎ、準備のために本読んだ。

実務者目線で要点がまとめられており、まずは、PMOという役割がどんなものかを理解することができた。


備忘録としてはタイトルにした「PMOに必要なツールの要件」である。

著者は「PMOに必要なツールを考えるに当たって、以下の点を考慮しなくてはならない。」と述べている。

・現場に定着しやすいものであるか

・プロジェクト管理プロセスを実行支援してくれるものであるか

・プロジェクト管理情報を効率的に共有・メンテナンスできるものであるか


重要な点は「プロジェクト可視化のための必要な管理は実行しつつも、無駄な管理工数を減らすこと」である。

プロジェクト管理ソフトウェアに備わる機能(必要な機能)について、

PMBOK(第4版)の9つの知識エリアの側面プロジェクトに関与する関係者の階層別に整理されていたため、これをメモしておく。


[9つの知識エリア別の機能]

統合マネジメント

・プログラム管理

・課題管理

・過去事例検索

スコープマネジメント

・ドキュメント管理

・変更管理

タイムマネジメント

・進捗管理

・報告書

・ガントチャート

・WBS

・タスク管理

・クリティカルパス管理

・EVM

・ToDo管理

・カレンダ管理

コストマネジメント

・予算管理

・PPM

品質マネジメント

・品質管理、障害管理

人的資源マネジメント

・リソース管理

・アクセス権限

コミュニケーションマネジメント

・進捗管理

・議事録作成、管理

・会議管理

・インシデント管理

・メール機能、連携

・掲示板

リスクマネジメント

・リスク分析

・モニタリング

その他

・検索機能

・レポート機能

・グラフ

・印刷機能

・Undo、Redo

・MS-Projectとの連携

・エクスポート

・インポート

・他国語対応


[階層別の機能]

プログラムマネジメント(全社PMO)

① 実行中の全プロジェクトの進捗、課題、リスク、変更などの状況を捉えられる

② 実行中の全プロジェクトのリソース(計画/実績)が見える

③ 実行中の全プロジェクトの生データ(進捗報告、タイムシート)を入手できる

プロジェクトマネジメント(PMO)

① 管理方法の統一によりプロジェクトを計画する時間が短縮可能

② 実行中プロジェクトの進捗、課題、リスク、変更などの状況が捉えられる

③ 進捗遅れが出始めた場合の早急な対応が可能となる(チームレベルでの進捗把握が可能)

④ 各種管理機能の連携により、管理工数が削減可能

⑤ 報告資料作成用のデータ収集・分析時間が短縮可能

⑥ 個人レベルでの作業負荷と進捗遅れを見つけ出し、平準化することが可能

⑦ 管理機能の登録・編集時のメール通知により管理上の信号を早期に把握可能

プロジェクトメンバ(個人)

① ダッシュボードで、遅延作業や期日が近い作業を確認

② 規定の管理フォーマットを利用することで自然とプロジェクトマネジメントの知識が身につく

③ ToDoリマインド機能により、ToDo内容のメール通知

④ 毎日の作業と、タイムシートの紐付け可能


[参考文献]

高橋信也著・峯本展夫監修(2010年7月)「PMO導入フレームワーク」生産性出版

0コメント

  • 1000 / 1000